あら、そう

「あら、そう・・・」
その後にお悔やみの言葉が続くのを無意識のうちに期待していたが
わかりましたというような意味以外の言葉が
福祉の係の方から発せられることはなかった

父の介護が必要になってから
福祉の係の方には色々とお世話になっていた

ある時は
父の認知症の度合いの診断を受ける病院に
何故福祉の係の方が一緒に付き添ってくれたのか覚えていないが
その時には係の方も父と言葉を交わしていた

既に自宅では母の介護をしていて
身体の大きな父の在宅介護は無理だったので
父はいくつかの特別養護老人ホームにショートステイでお世話になったり
時々体調を崩して入院をしたりしながら
特別養護老人ホームに空きが出るのを待っていた

有料の老人ホームも
自宅からなるべく近いところとなると
容易には見つからず

段々範囲を広げ
電車で2-3時間の
かろうじて日帰り訪問が可能な場所に
すぐ入れる老人ホームが見つかり
入所手続きを進めている最中に
思いもよらず父は肺炎であっけなく亡くなってしまった

老人ホーム探しでも
お世話になっていた福祉の係の方に
父が突然亡くなったことを電話で知らせると
冒頭のやりとりとなったが

そんなものなのか・・・と
少し寂しく感じた

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