父が立てなくなってしまったのは
横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう)という
聞きなれない名前の病気のせいだった
生まれて初めて聞いた
この珍しい病名が不思議でたまらなくて
何度も反芻して
オウモンキンユウカイショウを
記憶にしっかり留めた
父が救急車で救急病院に運ばれ
この病気について
当番の先生はいろいろ説明してくれたと思う
そして入院が必要だったので
先生に父の認知症について
最近、炊飯器をガスにかけて
部屋が煙で真っ白になった話をしたが
少しおどけて驚いて見せるだけで
深刻さが無かったので
医療の現場で、この程度の話は
結構ありふれた話なのかと思った
でも、この病気のおかげで
父が炊飯器をガスにかけてしまった日から
ずっと続いていた
夜中になにかやらかしていないか
1時間おきに起きて
父の様子を確認することから
私はやっと解放された
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